そのアプリ開発、本当にオフショア開発でいいの?アプリ開発方法を比較

アプリ開発を外注する時に問題となるのが、「どこに外注するか」です。「オフショア開発」「国内アウトソーシング」「ニアショア開発」など、企業選定の前にどんな方法で何処に外注するのかを選ぶ必要があります。外注を利用することで、コストや工数を削減できますが、メリットだけではなくデメリットも多いものです。
そこで今回は、オフショア開発と国内アウトソーシングの違いや、それぞれのメリット・デメリット、そしてオフショアでのアプリ開発がオススメのケースをご紹介します。アプリ開発の外注をお考えの方は是非ご一読ください。

オフショア開発と国内アウトソーシングの違い

アプリ開発を外注する前に、「オフショア開発」「アウトソーシング」「ニアショア開発」の違いについて学んでおきましょう。それぞれの違いや特徴を知り、自社の規模や要望に合った外注先を選ぶことが大切です。

オフショア開発とは
オフショア開発は、「off(離れて)shore(沖)」の言葉の通り、「沿岸から遠く離れている海外の地域」のことを指します。人件費の安い海外に外注することで、国内よりもリーズナブルな価格で開発を進めることができます。国や企業そして業務内容によっては、国内の1/2以上という大きなコスト削減メリットがあります。

アウトソーシングとは
アウトソーシングとは、仕事を外部の企業に委託することや、業務の一部を外部のサービスを購入して委託することを指します。コスト削減・効率化が進んでいく中で、社員が行う必要がない業務を外注したり、専門的な知識や技術を持った企業に外注する流れが加速してきました。つまりオフショア開発は、アウトソーシングの中の1種なのです。

国内アウトソーシング
オフショア開発に対して、国内企業に仕事を外注するのが「国内アウトソーシング」です。オフショア開発で問題になりがちな言葉の壁や仕事意識の問題がないですが、コスト的なメリットが低くなるケースが多くあります。

ニアショア開発とは
オフショア開発と並んで注目を集めているのがニアショア開発です。首都圏より人件費が安い地方の拠点や企業に外注をすることで、人件費を安く抑えることができます。

オフショアのアプリケーション開発

オフショアのアプリケーション開発を外注する前に、メリット・デメリットを知っておきましょう。

オフショアのメリット

オフショア開発では、大きく分けて「コスト」「エンジニアの大量確保」という2つのメリットがあります。
コストメリット
オフショアでは、日本より人件費が安いため、外注する仕事の規模が大きいほどコストメリットが出やすい傾向にあります。小規模な開発は、全体費用で比較をすると国内アウトソーシングと変わらないケースがありますので注意が必要です。
優秀なエンジニアを大量確保し短納期を実現
国内では、IT技術者の不足が問題になっていますが、海外では実力のあるエンジニアを大量に確保することが可能です。大規模なプロジェクトにも対応できる開発会社も見つかるので、優秀なエンジニアを確保し、短納期を実現することができます。複数のアプリケーション開発を並行したり、新技術や特殊技術に対応することができるエンジニアを起用したりするのも可能です。

オフショアのデメリット

オフショア開発のデメリットは、「コミュニケーション」が一番大きいといえます。
コミュニケーションコスト
オフショアでは言語や文化の壁があるため、コミュニケーションが重要なポイントになります。イメージの差異を埋めるため、丁寧に時間をかける必要があり、工数・時間が掛かります。また、ブリッジSEと呼ばれる、技術力を持っており言語や文化への理解があるエンジニアを起用することで、プロジェクトを円滑に進めることができるようになります。こうしたコミュニケーターの起用コストも、国内アウトソーシングでは掛からないコストのひとつです。

国内アウトソーシングのアプリケーション開発

国内アウトソーシングのアプリケーション開発のメリット・デメリットは以下の通りです。

国内アウトソーシングのメリット

言語の壁が問題になるオフショアより、国内アウトソーシングの方が適している業務もあります。
言語や文化の壁がない
仕事に対する意識が外注先と変わらないので、「納期を厳守する」といった日本では当たり前のことでストレスを感じることがありません。コミュニケーション工数も、オフショアよりも掛からず、特別な配慮が必要ないこともメリットのひとつです。
外部のノウハウを活用できる
専門性の高い業務を外注することで、外部のノウハウを活用することが可能になります。例えば、社員教育や研修などを専門に行っている企業に外注することで、自社での開発コストを削減し、高度な専門教育を受けることができます。

国内アウトソーシングのデメリット

国内、国外に関わらずオフショでも問題になりうるデメリットが多いといえます。
コストカットに繋がらないことも
業務を外注化するために、業務を標準化する作業を行う必要があります。属人的に行われていた業務を可視化し、標準化する作業は負担が大きいといえ、標準化された業務の見積もりを取っても、コストカットに繋がらないケースもあります。アウトソースする業務を見極めることが重要です。
戦略が必要
アウトソーシングを利用することで、社内に経験・知識が蓄積されず、専門的で高度な業務を担当できる人材が育たなくなってしまいます。また、目が届かなくなる「ガバナンスの弱体化」も課題のひとつです。そのため、戦略的にアウトソーシングを活用する必要があります。

オフショアでのアプリ開発がオススメのケース

オフショア開発や国内アウトソーシングをそれぞれ見てきましたが、双方にメリットやデメリットがあります。オフショアでのアプリ開発がオススメの代表的なケースを2つご紹介します。失敗しないためにも、自社のニーズに合った会社や国を選んでください。
オフショア開発に力を入れている企業に外注する時
ブリッジSEの大量確保や、日本語教育を受けている社員を沢山かかえている会社では、オフショアで問題となるコミュニケーション工数を削減することができます。また、長年オフショア開発の実績のある企業では、日本文化の理解や商習慣の理解があり、仕事を円滑に進めることが可能です。
オフショア開発のノウハウがない場合には、新興国のコストメリットだけではなく、人件費が若干高くてもノウハウを持っている企業を選ぶ方が失敗が少ないといえます。
マーケットを開発する足掛かりを得たい時
オフショアで開発を進めることで、開発だけではなく現地の情報収集をすることができます。開発したアプリを日本だけではなく、現地に向けてローカライズをしてテストを行うことで、将来的に現地マーケットを狙った進出の足掛かりになります。リスクを軽減し、現地の実情を把握し実績を積むことができ、成功の確率をあげることができるのです。

グローバル展開をみている企業にとって、オフショア開発は、単に開発の外注だけではなく現地法人設立前にトライアルをすることができる絶好の機会といえます。現地法人設立には、膨大な費用と工数が掛かります。オフショア開発をして、調査やテストを行いましょう。オフショア開発や国内アウトソーシングは、戦略をしっかりと考えて行うことではじめて、企業成長の強い味方になってくれます。

オフショアでアプリ開発を行うことで、大規模なプロジェクトを円滑に進めることができきます。また、並行で複数のアプリ開発を行ったり、マーケット開拓をすることも可能です。案件の規模だけではなく、グローバルな展開を考えている時にもピッタリです。
オフショアでは、アプリ開発以外にも沢山の業務が外注可能で、そちらも併用することで、更なるコストカットと効率化を実現することができますので、是非ご活用ください。

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