オフショア開発で、iPhoneアプリ開発を成功させるたった2つのコツ

日本でオフショア開発という言葉が使われ始めて約20年が経ちます。
ちょうどその頃はコンピューターの2000年問題の対応について日本国内でも注目されており、様々なところで議論されていました。
同じ頃にアメリカがコスト削減のためにインドのIT人材を活用して、業務を委託するオフショア開発で2000年問題を乗り切ったことが盛んに日本へも伝えられ、2000年以降日本でも外国の安くて優秀な人材を活用するオフショア開発が注目されるようになりました。当初はシステム開発やソフトウエアの開発などのパソコンに関することが主な業務でしたが、ここ数年はスマートフォンやiPhoneの普及で専用のアプリケーション開発もオフショア開発で行われるようになりました。
そこで今回はiphone用のアプリケーションを開発する際の成功の秘訣についてご紹介したいと思います。

iPhone用のアプリケーションを開発するには

iPhone用のアプリケーション開発をするには、MacのOSが入っているMacやMacBookが必要になります。
そのパソコンに「Xcode」と呼ばれるApple製品専用のアプリケーション開発ソフトをダウンロードして、Xcodeを使ってアプリケーションを製作していきます。このMacとXcodeの用意ができたら、あとはアプリケーションを企画➡設計➡開発の手順で製作され、プログラムが完成したらテストをして問題がなければ完成になります。
Xcodeを使って制作したアプリケーションをリリースするにはApple Developerに登録する必要があり、「iosDeveloper Program]」登録料として年間11800円を支払います。登録料は為替の変動で若干変更がある可能性がありますのでご注意ください。
iosDeveloper Programは無料版もありますが、アプリケーション内での課金、プッシュ通知などの機能が使えないうえに、iPhoneにインストールするために必要なプロビジョニングプロファイルの有効期限が7日と利用に制限があります。
始めのうちは無料版でも構わないですが、慣れてくると有料版に切り替えたほうが使い勝手が良いと思います。
Web開発用・iPhone開発用・Android開発用とそれぞれプログラム用語が異なり、それぞれに使い分けなくてはいけません。
今回ご紹介するiPhone用のアプリケーションを開発には「Swift」「Objective-c」のプログラム用語があり、現在の主流はSwiftです。Swiftは「モダン・安全・高速・インタラクティブ」というコンセプトで作られていて、プログラム言語初心者の人でも比較的覚えやすく作られています。オフショアでiPhone用のアプリケーション開発をする場合、プログラム用語は世界共通ですので、現地のエンジニアの人たちも当然理解しています。

開発者が楽しめるアプリを作る

スマートフォンやタブレットを使いこなすにはアプリケーションは欠かせません。
小さな子どもからご年配の方まで幅広い年代の人が使用しているので、その年代に合わせたアプリケーションが必要になります。ゲームアプリからソーシャルアプリ、実用アプリなどアプリケーションの種類も多種多様です。
アプリケーション開発を企画する際に大切なのが「誰が何のために使うアプリケーションなのか」を考え、ターゲットになる世代・性別のニーズをしっかりと把握することが重要です。そして企画しているアプリケーションの類似のサービスを提供しているアプリをチエックして、他のアプリとの機能や特徴の差別化を図りましょう。
ポイントは開発者が使ってみたいアプリケーションを作ることです。
ゲームアプリならば大人が時間を忘れて何時間でも遊んでいたいと思うようなアプリを、実用アプリならば開発者のスマートフォンの中になくてはならないアプリにしましょう。開発者が遊びたいゲーム、スマホに入れておきたい機能を前提に作られているアプリは成功している例が多いです。
オフショアでiPhone用のアプリケーションを開発するには、大抵は日本で企画・設計したアプリをオフショア開発国でプログラミングするケースが多いですが、この点に気を付けて企画し、明確にわかりやすく仕様書に記載することが重要です。

iPhone用のアプリ開発の成功のコツ

「誰もが使いたいと思うアプリケーションを作ること」それはアプリケーション開発に携わる者であれば誰もが夢見ることです。
しかしそれを現実にしている人はごく一部の人たちだけです。
実際にiPhone用のアプリケーション開発を成功している人たちの話を聞いてみると、いくつかの共通点があります。
一つ目は、アプリの中にあれもこれもとたくさんの機能を詰め込もうとせずに、一つか二つの用途に焦点を絞ることです。
確かにたくさんの機能が付いているアプリはお得感があり、ユーザーとしては一つのアプリで色々なことが出来るのであればそれに越したことはありませんが、多機能アプリの多くは機能の精度が高くなく、次第に使わなくなってしまうことが多いです。二つくらいの機能を充実させて開発されたアプリの方が結局は使い勝手が良く、UX(ユーザーエクスペリエンス)が高くなり、結果的にはユーザーに支持されます。機能を拡大させたいのであれば、ユーザー数が増えて、ある程度アプリの評判が定着してから新たな機能を追加した方がユーザーを飽きさせません。
他にもアプリのスピード感も重要で、もたつくアプリは誰もが敬遠してしまいます。
またアプリの料金設定や提供するプランなどもダウンロード数に影響してきます。
現在はお試し無料やフリーミアムのあるアプリが人気のようで、アプリを使ってみてから良ければ購入する傾向にあります。
iPhone用のアプリケーションが完成してリリースしたあと、マーケティングにInstagramやFacebook・Twitterに広告を出してみるのも効果的です。
その際に「いいね」やシェア・ツイート数を確認し、類似のアプリがどのような評価をされているのかを見てみるのも良いでしょう。
その他にユーザーサポートも大切で、ユーザーが必要なときに必要なサポートが受けられるかによってユーザーの満足度が違ってきます。
問題が生じた場合にはフィードバックを促して、ユーザーとしっかりとコミュニケーションを取れるとユーザーは安心してアプリを使い続けることができます。

オフショア開発国の事を知るのも大事です

これらの事をしっかりと踏まえた上でiPhone用のアプリケーションを企画し設計した物を最後にプログラミングして完成させなければなりません。
オフショアでiPhone用のアプリケーション開発をする場合は、企画・設計は日本でプログラミングは現地でというケースが多くなります。
日本がオフショアを依頼している国は中国・ベトナム・インドなどの国々が多く、特にここ数年ではベトナムに依頼する企業が急増しています。その背景には中国やインドは経済発展が著しく物価が高くなり、物価上昇にともない必然的に人件費も上昇して以前ほどコスト削減ができなくなってきている事が挙げられます。
ベトナムは経済発展中で中国やインドほど人件費高くなく、真面目で勤勉なことから納期や品質に対する意識が高く親日国であり、またベトナムは国がITエンジニアの育成に力を入れていて、高学歴の優秀な人材が豊富なのも人気の理由です。

オフショアでiPhone用のアプリケーション開発を成功させるコツは、まず「だれが何の為に使うアプリなのか」を明確にして、開発者が使ってみたいと思うアプリを製作することです。そして企画したアプリを高品質の物に仕上げていくために、相手の国の習慣や文化をお互いに理解しようと努力をし、頻繁にコミュニケーションを取ることが大切です。
日本人独特の言わなくても察するだろうと言う考えは、他の国では通用しません。日本流を相手に押し付けてもお互いにストレスになって業務に支障が出る可能性もあり得ます。スムーズに業務を進めるためにも説明や要求ははっきりと口に出して相手に伝えるようにし、相手の意見にも耳を傾けるようにしてください。それが円滑なコミュニケーションになっていきます。ターゲットのニーズに応じた機能と、アプリの品質がオフショアでiPhone用のアプリケーション開発成功の秘訣です。

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