【ブリッジエンジニア入門編】ブリッジSEの役割や年収まで徹底解説!

【目次】
はじめに
そもそも、ブリッジエンジニアとは?
ブリッジエンジニアの役割を知ろう!
ブリッジエンジニアに必要な能力4つ
ブリッジエンジニアになるには
平均年収は高い?安い?
おわりに

はじめに

国内の人材不足を解消し、質の高いソフトウェア開発をするため、プロジェクト開発の世界ではオフショア開発の比重がどんどん増しています。

海外の人材を現地で活用するオフショア開発ですが、そこにはやはりリスクが存在しています。それは言語の違いや価値観の違いが日本人と現地の人との間にあるからです。そしてそれを克服するには、お互いの意思疎通やコミュニケーションが欠かせません。

その際に、コミュニケーションの橋渡し役となるのがブリッジエンジニアと呼ばれる人たちです。

この記事では、ブリッジエンジニアの役割や必要なスキル、平均年収までを詳しく解説してきます!

MEMO

この記事を読んでわかること…

  • ブリッジエンジニアの仕事内容や将来性について
  • ブリッジエンジニアの役割について
  • ブリッジエンジニアになるために必要な能力や資格について
  • ブリッジエンジニアの平均年収について

そもそも、ブリッジエンジニアとは?

ブリッジエンジニアとは、オフショア開発において日本の企業とオフショア開発企業の関係を橋渡しするシステムエンジニアです。

お互いのコミュニケーションを円滑にすることだけを目的とするのならば単に通訳がいればいいのですが、ビジネスパートナーですからITに関連することやシステムにも精通していることが求められます。

近年日本は深刻なIT人材不足に陥っており、オフショア開発の需要が高まっています。それに伴い、ブリッジエンジニアの需要も今後さらに拡大すると見込まれており、ブリッジエンジニアは将来性のある職業ということができます。

ブリッジエンジニアの役割を知ろう!

ブリッジエンジニアの大きな役割は、日本企業とオフショア開発企業の関係を橋渡しすることです。

そのため、基本的にブリッジエンジニアは開発チームのチームリーダーになることが多く、日本企業側の作成した仕様書を理解して、現地のエンジニアに指示を伝えたり、チームの士気を高め、納期に向けてチームを先導する役割を担当します。

また、日本企業側との連絡業務も大切な役割であり、進捗報告や現地エンジニアとのコミュニケーションをブリッジエンジニアが円滑に進めることが求められます。

国が違えば言葉はもちろん、文化も違いますので、時にはトラブルや意見の食い違いが起きることもあります。その際には、ブリッジエンジニアが間に立つことで互いのわだかまりを解消し、円滑にプロジェクト開発を進めることができるよう指示しなければなりません。

このように、ブリッジエンジニアはオフショア開発を成功させるために必要不可欠な存在なのです。

ブリッジエンジニアに必要な能力4つ

ブリッジエンジニアは、オフショア開発を成功させるために必要不可欠な存在であると前述しましたが、そんなブリッジエンジニアには、4つの能力が求められます。

コミュニケーション能力、マネジメント能力、技術力、異文化理解力の4つです。

コミュニケーション能力

ブリッジエンジニアは、相互の国の言葉が話せる会話力が必要ですし、当然ですが、英語での会話はマストです。もっとも会話だけなら通訳がいればいいのですが、IT英語にも精通している必要があります。
また、求められるコミュニケーション能力はそれだけでなく、日本企業とオフショア開発企業の間での調整役や伝言役が担当できる能力も必要です。

マネジメント能力

オフショア開発のプロジェクトにおいて、納期に間に合わせることは大切なブリッジエンジニアの任務です。プロジェクトマネージャーと同じような役割を持つブリッジエンジニアにも、チームを引率し、納期まで計画的に業務を進めるマネジメント能力が求められるのです。

技術力

ブリッジエンジニアもSEとしての技術力が必要です。
仕様書を読んでプログラムを組めることは当然のことですし、さらにその内容をオフショア開発チームにわかりやすく説明しなくてはいけません。
そのためにもまずは具体的に自分で作ってみて、それを手本にプログラムを組んでもらうという指導技術が必要になります。

異文化理解力

コミュニケーション能力に通じるところもあるのですが、日本の開発の仕方や働き方を押しつける傾向がある日本企業に対して、現地人エンジニアの働きやすい環境を理解してもらう必要もあります。
双方の開発環境の違い、開発方法の違いを理解してすりあわせを行い、ITエンジニアが働きやすい環境作りをすることに尽力するのもブリッジエンジニアの大切な役割です。

ブリッジエンジニアになるには

実務経験を積む

ブリッジエンジニアには特別な資格は必要ありません。しかしながら、プロジェクトマネージャーと同じような役割を担当するため、システムエンジニアとしての実務経験はかなり重視されます。
システム開発の経験や、海外での開発経験などを積んでおくとよいでしょう。

PMPを取得する

PMPとは、PMI(Project Management Institute)が主催するプロジェクトマネジメントに関する国家資格です。
プロジェクトの立ち上げから実行、監視コントロールまでが出題範囲となっており、ブリッジエンジニアになるためにはぴったりの資格と言えます。
また、国家資格ですので、海外での転職や昇進にも役に立つ資格です。

TOEIC

国際コミュニケーション英語能力テスト(通称:TOEIC)は、近年のグローバル化を背景に入社前から社員に受けさせる企業も増えてきています。
最低限のビジネス英会話レベルが700~795点と言われており、800点を超えるとビジネスにおいても本格的に英語を活用できるレベルと言われています。ブリッジエンジニアを目指している人は、まずは700点を目指すとよいでしょう。

平均年収は高い?低い?

ブリッジエンジニアの平均年収は、450~800万程度です。

Tech総研が公表した「業種別ソフト系の平均年収・最高年収・最低年収」によると、システム開発(マイコン・ファームウェア・制御系)の平均年収は490万円、システム開発(汎用機系)の平均年収が508万円なので、ブリッジSEの平均年収は一般的なSEよりは高い水準だといえるでしょう。

おわりに

ブリッジエンジニアについて解説してきましたが、いかがでしたでしょうか。

  • ブリッジエンジニアとは、日本企業ととオフショア開発企業の関係を橋渡しをする存在
  • ブリッジエンジニアに必要な能力:コミュニケーション能力、マネジメント能力、技術力、異文化理解力
  • ブリッジエンジニアになるにはSEとしての実務経験が必要
  • PMPやTOEICを取得しておくと、転職や昇進に役に立つ
  • ブリッジエンジニアの平均年収は、一般的なSEよりも高い

ブリッジエンジニアはオフショア開発を成功させるために必要不可欠な存在です。オフショア開発のプロジェクトは今後も増えていくことが予想されるため、今後もブリッジエンジニアの需要は拡大していくことでしょう。

必要とされる能力はたくさんありハードルの高い職業ですが、年収も高く将来性のある魅力的な職業です。海外での仕事に興味がある方や、海外での開発経験を積みたい方はぜひ目指してみてはいかがでしょうか。

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